
心臓血管外科では、心臓や血管に関連する外科的な治療を提供しています。
動脈硬化や冠動脈疾患、心臓弁膜症、末梢血管疾患などに対し、手術やカテーテル治療を行い、患者様の健康をサポートします。
当院は心臓血管外科専門医のいるクリニックとして、診断、治療適応、治療の至適時期、最適な治療施設への案内、手術後の様々なケアまで一貫して行います。
大動脈の内膜に裂け目が入り、その裂け目に沿って血液が流れ込むことで、大動脈の壁の層が分かれてしまう状態です。これは非常に重篤な状態であり、早急な治療が必要です。
大動脈瘤は小さいものから大きいもの、いびつな形のものから同心円状のもの、急速に拡大するものからゆっくり拡大するものと様々な様相を呈します。大動脈瘤は将来的に大動脈イベント(破裂や解離)を起こすこともあるので、大きさ、形状、拡大速度からそのリスクを見極めて、適切な時期に適切な治療を受けることが大切です。当院では専門医が適切な間隔でCT検査またはエコー検査を実施し、きめ細かく経過を診させていただきます。
治療適応となった場合は、手術またはカテーテルによるステントグラフト内挿術など、治療法についてもご相談し、適切な施設へご紹介させていただきます。
多くの患者様は、人工血管またはステントグラフトが内挿されております。人工血管置換の場合は、吻合部に仮性瘤ができることがまれにありますが、5年程度経過を診て問題なければ、定期的な経過観察は必要でなくなることが多いです。一方ステントグラフト内挿術後の患者様は、大動脈瘤が残存していますので、それが再拡大しないかの経過観察は生涯必要となります。万が一再拡大した場合は、精査し、追加の治療法の検討が必要です。また大動脈解離が残存している場合も、定期的な経過観察が必要となります。
末梢動脈疾患は、手足の動脈が狭くなったり詰まったりすることで、血液の流れが妨げられ、特に下肢に血流障害が生じる状態です。